桃の手紙~

2010年03月05日

何気なく見ていたブログに転載されてたこの絵本。。。。

ぐっときたので 私も転載させてもらいました。

本当に、犬猫を捨てる人がいなくなりますように!!






桃の手紙~


   『ママ、ママ、大好きだよ』
   『ママもミー君のこと大好きよ』
 
   『ママ、私もママ大好き』
   『ママもマリちゃんのこと大好きよ』
 
   『私だって大好きだもん』
   『ママもミニちゃんのこと大好きよ、さあみんな、ねんねですよ』
 
 
ママ猫と、ミー君、マリちゃん、ミニちゃんは、仲良くねんね。
いつもとかわらない、四人の安らかで幸せな時間。
いつものように、幸せな「おはよう」があるはずでした。


・・・でも、目覚めた子猫たちの目に映ったのは、見たことのない景色。


桃の手紙~




   『ココはどこ?どこなの?』


それ以上に、驚いて、悲しかったのは、ママがいなかったこと。
冷たい固い段ボールの中に、たった三匹…。


   『ママーっ!!ママーっ!!』


何度も何度も、三匹の子猫は呼び続けました。



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何も食べてなくて、お腹がペコペコで、フラフラしてきた。
でも、僕たちは声が枯れるまでママを呼んだんだよ。何度も何度も…
力を振り絞って『ママーっ!!ママーっ!!』って。


でも、やってきたのはママじゃなかった。


たくさんの、人間たちがやって来た。
僕たちのことを『かわいい』『かわいい』と言って
乱暴に持ち上げたり触ったりしたんだよ。



桃の手紙~



怖くて怖くて…
痛くて、苦しかった。


僕たちは『かわいい』ってことの意味は分からなかった。
けど、凄く怖い言葉だと思ったの。


そんな人間がたくさん来て、去っていった一日…。
僕たちは、ヘトヘトになって眠ったよ。
ママのことを考えながら…



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朝がきたのに、一番おちびのミニちゃんは
いつまでたっても起きなかったの。


   『どうしたの?ミニちゃん!』


僕ととマリちゃんは何度も何度もミニちゃんを呼んだけど
ミニちゃんは眠ったまんま


桃の手紙~




今度は触って起こそうとしてみたら
いつもポカポカで暖かいミニちゃんのお腹が、冷たかったんだよ。


   『なんでミニちゃん冷たいの?』
   『なんでミニちゃん起きないの?』
   『なんでミニちゃん動かないの?』


僕たちはミニちゃんに話しかけたけど、ミニちゃんは返事をしなかった。


   『マリちゃん、きっとミニちゃんは疲れて寝てるんだよ』
   『そうだね、もう少し寝かせといてあげようか…』


そんな話をしていたら、また人間たちがいっぱいやってきたんだよ。


昨日と同じように僕たちを乱暴に持ち上げて
『かわいい』『かわいい』と言ったよ。
そしてミニちゃんを見て『死んでるね』『かわいそう』と言って
ミニちゃんを土の中に埋めてしまったの。


   『やめて』って何度も言ったのに
   『やめて』って何度も叫んだのに


僕たちは自分の力で箱の中からも出ることも出来ず
ミニちゃんを守ってあげることが出来なかった。


怖くて・・・悔しくて・・・涙がでた。


疲れきった僕たちは
二人身を寄せあって、眠ったんだ。



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次の朝、また人間がやってきた。
僕たちは怖くて怖くて、もうヘトヘトだったけど、声を振り絞って言ったんだよ。


   『あっちへ行って!何もしないで!ママ助けて!怖いよ!』


でも、今度の人間は
何も言わずに、僕たちをそっと抱き上げた。
そして何処かへ…。


桃の手紙~




着いた場所は、なぜかママの香りがしたんだ。
僕たちは、その「ママの香り」に近付き…飲んだ。


   『ママの味がするね』


『ミルクだよ、いっぱい飲んでね』 そう人間が言ったよ。


いっぱい飲んだら、お腹の中が熱くなって、ポカポカしてきた。
そして、久ぶりの暖かさに包まれて眠ったよ。
人間は、僕たちを二人だけにして、そっとしておいてくれたんだよ。


目が覚めるとあれだけ弱っていた身体が、少しだけ元気になっていたの。
横を見ると、マリちゃんも少し、元気そうだった。


そしてその人間がまた温かいミルクを持ってきてくれた。
『いっぱい飲んでね。ゆっくり仲良くなろうね』
そう言って、ちょっと離れたところから、僕たちを笑って見ていたよ。


次の日も次の日も、そのまた次の日も…


桃の手紙~




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ママへ


ママは元気ですか?ミー君だよ。

僕たちに、新しいママが出来たんだよ。

そのママは人間だけど、凄く優しいんだ!!

僕たちのしたいこと、嬉しいこと、なんでもわかってくれるママなの。

そうそう新しい名前が付いたんだよ『桃』って名前なんだ!

マリちゃんは『ラナ』になったよ♪

僕たちは元気だよ♪

幸せです。

でも僕たちは、本当のママの顔を良く思い出せなくなってきちゃったんだ。









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作者&挿絵:落合崇秀陶房・落合崇秀

協力:ブログ友達♪

ブログ絵本を書いての後書きです。

http://blogs.yahoo.co.jp/ochiai_takahide_toubou/11608677.html

落合崇秀へのコメントはこちらにどうぞ。

http://blogs.yahoo.co.jp/ochiai_takahide_toubou/11608579.html

転載元
http://blogs.yahoo.co.jp/ochiai_takahide_toubou/20909600.html




Posted by くうまる at 18:21│Comments(2)
この記事へのコメント
泣けちゃったよ。

たまに、
うちの長男が
乱暴に
にゃんこ達を
扱うと
私は言います。

あなたは
文句やわがまま言える
親がそばにいますが、
にゃん達はいないんです。にゃんのママの代わりを
私がしているんだから
って。

私も母親に捨てられ
父親に虐待を受けました

だから、
人間だけでなく
一匹でも
不幸なにゃんが減る事を
祈るこの頃です。
Posted by blacksally at 2010年03月07日 15:07
blacksallyさん♪

コメント遅くなりました。スミマセン<m(__)m>
blacksallyさんにはお辛い過去があるのですね。
それでも、人や動物に優しくなれるって素敵です。

私が最初に猫を拾ったのは、長男に懇願されてなのです。
でも彼には喘息がありました。それでも、捨てられた猫の
命を助けて欲しいと言われ・・・。

長男は主人と前妻の子です。本当のお母さんの顔は覚えて
いません。私が母になって20年がたとうとしています。
Posted by くうまるくうまる at 2010年03月09日 19:14
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    コメント(2)